観戦

選手の行方が気になる、プロ野球の「FA宣言」ってなに?仕組みについて理解しよう!

野球のグラウンドと握手する人
media

オフシーズンに入り、
「〇〇選手海外FA権行使!」
「△△選手残留濃厚!」
「□□が××選手を獲得!」
などとニュースでよく耳にするようになりましたね。

FA宣言をした選手は今いる球団に残るのか、または他球団に移るのかを選択する
ということをなんとなく皆さんご存じかと思いますが…

今回は、そんな「FA」の仕組みについてを詳しくご紹介します!

11月に入りよく聞く

「FA」ってどういう意味?

FA」とは、
「フリーエージェント(free agent)」の略称です。
あらゆる球団と選手契約ができる権利を持つ選手のことを指します。

FAには、国内FA」「海外FA」の2種類があります。

FAの種類

国内FA:NPB12球団と選手契約を結べる

海外FA:海外のプロ野球球団を含めた、国内外の球団と選手契約を結べる

どの選手がFA行使?

FA権を持つための条件

そして、選手が持つ「FA」権利のことを「FA権と言います。
NPB(日本野球機構)が定めた規定に達した選手に権利が与えられます。

国内FA」「海外FAそれぞれでFA権の取得条件が異なります。

FA権取得条件

国内FA:
8シーズンに達した時に資格取得
(ドラフト入団が大学生・社会人選手の場合は7シーズン

海外FA
9シーズンに達した時に資格取得
(過去に国内FA権行使した場合は除く)

各リーグ試合期間中に145日以上出場選手登録されたシーズンを、1シーズンとカウントできる(145日以下の場合はそれらのシーズンの出場選手登録日数を足して、145日に達したものを1シーズンとして計算する)

※一度FA行使し契約した選手は、出場登録4シーズンに達したら海外FA権を取得できる。

※故障者や投手に関する特例措置が存在する。

条件を満たす、一軍でよく活躍した選手のみがFA権を持つんですね。

ボールを持つ野球選手
契約交渉までの、

FA権行使の流れ

選手がどのようにFA権を行使するのか、
選手目線でFAについての流れをご説明します。

リーグ戦終了2日後
FA権を持つ選手として発表される

NPBコミッショナー(最高責任者)からFA有資格選手として発表される。

日本シリーズ前後には、どの選手がFA権を行使するのか?どの球団に行くのか?様々な予想がされます。

日本シリーズ終了〜(土日祝除く)7日間
FA宣言をする

「他球団で挑戦したい!」「残留します!」
選手はFAの権利を行使するのかを表明します。

毎年11月中旬に各球団の公式サイトにFA権を持つ選手からの発表があります。そわそわしてしまいますね。

2024年にFA権行使を発表した大山選手についての画像
選手のFA権行使や残留についての発表(阪神タイガース球団公式サイトより引用)
FA宣言期間の翌日
FA宣言選手として公示される

FA宣言選手として公示されます。
旧球団や他球団が選手獲得のために動きます。

一球団が獲得できるFA宣言選手は最大2名

公示翌日
いずれの球団とも次年度からの契約交渉ができるようになる

金銭面や環境、出場機会など吟味し、選手自身にとってより良い条件の球団へと移籍します。

FA移籍先を確定する

FA宣言選手は、翌年1月までには移籍先を決断します。

NPB(日本野球機構)公式サイトでは、
FA有資格選手、FA宣言選手が毎年公示されますのでチェックしてみてくださいね。

貢献度順に補償される!?

FA選手のランク分けと補償

FAを行使し選手が他球団に移った場合、
移籍前の元居た球団は金銭面の補償を受けることができます

FA選手のランクによって相応の補助内容になるのですが、
このFA選手のランクというのは、どのように決められているのでしょうか

FA選手のランク分けと補償

FA選手ランクの仕組み

選手のランクは、
元所属していた球団内の年俸順位(日本人選手)によって決まります!

Aランク:1位〜3位
Bランク:4位〜10位
Cランク:11位

上記のように、外国人選手を除く元居たチーム内で年俸が高い順から
Aランク、Bランク、Cランクと振り分けられます。

球団によって財力が異なるので、“FA選手全体の中で年俸高い順”というわけではないようですね。

FA選手のランク分けと補償

ランクによる補償内容

FA選手獲得球団は、選手が元居た球団に対し、
金銭補償、または、金銭+人的補償をする必要があります

また選手のランクによって補償内容が異なります。

金銭補償金銭補償+人的補償
Aランク前年俸の80%選手+前年俸の50%
Bランク前年俸の60%選手+前年俸の40%
Cランクなしなし

金銭補償+人的補償の場合、
FA選手を獲得した球団は、金銭のほか、人的補償として選手を受け渡します

人的補償で他球団に取られたくない選手を28人まで、予め決めることができます(=プロテクト)。
補償を受ける球団は、プロテクト外の選手を獲得できるということです!

紙幣を持つ人
みなさんはどう思いますか?

FAに関する様々な意見

プロ野球選手は、平均引退年齢が29歳なので、
選手寿命の大半を最初に所属する球団で過ごしていることになります。

そして一度目の国内FA権を、
「(平均して)入団からの年数11年、年齢32歳」辺りで取得する選手が多いと言われています。

…となると、選手寿命に対し
8シーズン必要」というFA権資格条件が
かなり厳しいように私は思います。

7、8年同じ球団で活躍してきた、ベテランと呼ばれるような30歳前後の選手が“初めてFA権を取得する”というのが一般的なイメージですが…

「他球団で挑戦してみたかったけど年齢的にももう厳しい」
と躊躇したり諦める選手がいてもおかしくはなさそうです。
選手自身はこの制度についてどう思っているのでしょうか?

個人的には、
もう少しFA権取得の条件を優しくすることで、移籍が活発になればいいなと思っています。

選手の活躍の場が広がることを願っています^^

野球人生を変えるFA!

最後に

日本プロ野球のFA移籍についてご紹介しました!

好きなチームの選手がFAで違うチームに移籍するとなると、少し寂しい気持ちになりますね><
同時に別のチームで活躍する姿も見てみたいという思いもあります。
今までチームに貢献してきてくれた選手には、感謝の気持ちを込めて快く送り出すことがファンとしての心得かなと思います^^

移籍した選手はこれからチームとしてライバルになるわけですが、
新天地での活躍を期待し、いち野球選手として応援していきたいですね!

Profile
トラミちゃん
トラミちゃん
阪神タイガースが好きな元甲子園売り子のTORACO
阪神タイガースや野球を愛する女子「TORACO」に向けた情報を元売り子が提供します。
甲子園売り子のアルバイトをきっかけに、阪神タイガースや野球にハマった清宮・村上世代TORACO。趣味はプロ野球各球場での野球観戦!
阪神タイガースファンだけでなく、高校野球や12球団ファンの為になる情報も発信します。
記事URLをコピーしました